プロの投資家になるために

「プロの投資家になるために克服すべきことは」

長年投資家をしていると私生活の中で出会う方から
直接投資を教えてほしいという依頼を受けることも
少なくありません。

それで、一律に最初はお断りするのですが、(これで9割は諦めてくれます)中には幾度となく申し出をされる方もいて、その場合には、わかりました教えますということになります。(もちろん有料となります。)

それで、一通りの投資に必要な知識を教えた後に
チャートについて学んでもらい、それが身に付いているかどうかをデモトレードを利用して確認します。

それでトレードの結果を見せてもらうのですが
(この場合、悪い箇所の指摘をするというのが私の役目となります。)
その結果、ここが悪くて、ここが足りてないというのがすぐさま判るのですが
それをそのまま伝えてよいのかどうかについてはいつも考えさせられます。

どういうことかと言いますと、それを受け取る側がどういう人物かを考慮に入れないと最善の結果は得られないということです。

わかりやすく言うならば、私がここはいつもミスをするところですので、メモを付けるなどして同じミスを避けるようにして下さい。(言われた側はキツく聞こえるかも知れない)と言ったとします。
それで、それを素直に受け取ってその通りにしてくれれば問題はないのですが
人というのはそれぞれであり、中にはそれを注意されたと反感を持つだけで修正する気はまったくないといった方もいます。

では、何のために教わろうとしたのか?と疑問にもなるのですが、このように感情が先走ってしまい素直に受け取れないという方は思いのほか多いということです。

これがトレード中であれば大きな損失を出す要因となりますので、このような特性を持っているという方の場合はトレードではなかなか結果が出せないのです。

それは、その人、本人が持つ精神的な弱さがトレードに悪影響を及ぼしているということなのです。

そして、このような弱さがあると、いくらトレードを勉強しても肝心な場面でその弱さが露呈してしまい負けを生むことになりますので、結局は勝てないといったことにつながるのです。

このように、トレードでは精神的な土台が必須であり
もし、その土台がないというのであれば、いくらその状態でトレードをしたとしても勝てないということです。

ですから、このような場合に優先させるべきはトレードの学習より、何事にも動揺しない精神面の鍛錬だということです。

それでトレードの学習をして3ヶ月以内に好成績を残せるという方も居ますが、そのような方は総じて、この精神面が安定しているという特徴があります。

逆に1年以上も勉強しているのにいまだに勝てないという方はこの精神面のブレが大きく投資に悪影響を及ぼしているということなのです。

多くの方にとって自分の弱いところを認めて、さらにそれを改善するということは困難なことになります。

それは、なぜトレードごときに人格否定までされなければいけないのか、という気持ちが先立つからかもしれません。

自分は単に勝てればよいだけなのだ。
トレードために精神修養する気などさらさらない、と、こういったところでしょう。

もちろん、それでやめてしまうという選択枝もあります。

ですが、ほんとうにトレードで勝つという目標を立てたのであれば、それに必要なことは何であれ克服してみせるという気概がなければいけないのではないでしょうか。

もちろん、私がそれを強いるということはありません。
それは、あくまでも最終的に本人が判断しなければいけないことだからです。

ここだけの話ですが、生徒側にやり通すという強い意思が感じられない場合は教える側も気が病むのです。
教えるということはそれだけエネルギーを消費するものなのです。

ですが、私はこれまでにそれらの困難を克服してプロのトレーダに成長した人も見てきましたし、本人の意志さえあればプロのトレーダーになることはそう難しいことではないとも感じています。

ですから、プロを目指すと決めたのであればやり通してほしいと思うわけです。
すべてはあなたの自身の決意に掛かっているのです。