前回はトレードをする際に手法をメインに考えてはいけないというお話をしました。
ここで多くの方が疑問に持たれるのが
「では、一体なにを指標にトレードをすればよいのか?」
といったことかと思われます。
多くの方が手法を頼りにする大きな理由は
相場のどこから手を付けてよいのかがわからないといったことでしょう。
さらに詳しく言うなら、相場のどの部分でエントリーをすればよいのか?そして、利確をすればよいのか?についての目安を知りたいということになるかと思われます。
前回、私が最初に言ったことで相場は売りと買いで成り立っている。
そこには、決まり事がない、なぜなら、売りも買いも相場参加者の自由であり、そこには定められたルールがないからである。
つまり、どこの誰かが大量の買いを入れたり、大量の売りを入れたりすることは自由に行うことができる。
或いは、大量の買いを入れて相場を上昇させた後、すぐさま大量の売りを入れて相場を下落させるといったことも可能である。
ゆえに、資金力があれば相場を自由に動かすことすらできるということです。
であるから、あらかじめ決められた手法の通りには動かないということである。
「手法を使わずにトレードするには」
多くの方は、そもそも手法がなければトレードをすることができません。
なぜなら、トレードにおけるエントリーと利確のポイントがどこにあるかがわからないからです。
このわからないという原因は、相場がなぜ動くのか?その根本的なことを理解できていないからです。
相場は需要と供給によって動いています。
これは為替相場だけではなく、ありとあらゆるものがそうです。
誰かがほしいと思うものは買われることになり、そして多くの人からほしいと思われれば、さらにそれは買われることになり相場は上昇します。
たとえ、それが価値がまったくないものだったとしても、多くの人が求めれば相場は上昇するのです。
しかし、それでもほしいと思う人以上の供給があれば、相場は下落するのです。
今は世界的にものの値段が上昇しています。
これはコロナの影響で生産量が減ったり、ロシアとウクライナの戦争の影響で原油の供給不足で、輸送費が上昇したり、と
悪影響が続いているからです。
加えて日本国内では円安の影響で、円の価値が下落し、ありとあらゆるものの値段が上昇しています。
この一番の理由は日米の金利差であり、インフレ対策で米国はどんどん金利を上げている一方で日本は金利を上げないという政策を変えないでいるからです。
この状況が変わらない限り、円の価値が元に戻ることはないでしょう。
つまり物価高は継続するということです。
ここで、トレードの話に戻しますと、背景にどういう力が働いているのかを常に考えておかなければいけないということです。
それがトレードの指標となるからです。
これは大きな流れとしてどちらへ向いているのかを知るために必要となることです。
それで、小さな流れはというと、これとは逆のことが起こります。
つまり、全体的には円安基調にあっても、短期的には円高になることもあるということです。
この理由は、大口投資家のポジション調整にあります。
わかりやすくドル円を例にしますと、2022年3月10日に1ドル115円台でしたが、約4ヶ月後の7月14日には139円台を付けています。
つまり、継続的で大きな円売りドル買いがあったということです。
ですが、さらに詳しく見てみると、3月28日(125円台)から31日(121円台)で4円近く戻しています。
また5月9日(131円台)から5月24日(126円台)にかけては
約5円の戻しが確認できます。
そして、直近では、7月14日(139円台)から7月29日(134円台)とこちらも5円台の戻しが確認できます。
このように、円安基調であったとしても所々で円高になっているということです。
この理由は大口の利確にあります。
これは、買ったものはどこかで利確をしなければいけないということで、十分な利益が
乗った時点では、その対象になりやすいということです。
そして、この変化をいち早く察知して、その流れに乗ることができれば為替で利益を上げることも容易だということです。
ここから先について、さらに詳しく知りたい方は、既出の「トレードの法則」で学んでいただければと思います。