トレードの真実

いきなりですが、皆さんがトレードを行う際は何を目処にエントリーを行っていますか?

よく言われる、手法を用いてエントリーをするといった方も多いのではないでしょうか?

ですが、私の見解は全くこれとは反対であり、手法に頼るべきではないということが相場に勝つために重要なことだと考えています。

その理由としましては、手法に頼ることで相場の判断が自分自身でできなくなってしまうという懸念があるからです。

そもそも、相場というものは、ある一定の決まりきった動きをするものではなく、様々な形態が存在し、それらは時間と共に異なったものへと変化していくのです。

例えば、ある手法を作成するとします。
そうすると、その元となる手法は過去の相場において有効性が認められなくてはいけませんので、過去の相場を参考にしてトータルで利益が出るように作られます。

つまり、過去においては、その手法を用いることで利益が出たということになります。

ですが、相場の形態は、時間とともに変化していきますので、それらは所詮、過去の遺物でしかないということです。

わかりやすく、例えてみますと、宝くじで○○番という数字で過去に大当たりが出たという情報があります。

ですが、未来において、それと同じ数字を買ってみたとしても、1等を引き当てることはほぼ不可能だということです。

これは、抽選というものは、その都度毎に行われるため、その確率も毎回リセットされてしまうからです。

つまり、大当たりを引き当てる確率を上げようとして、過去の当たり番号を買ったとしても、それらは確率アップには何ら寄与しないということです。

再び相場の話に戻しますが、過去に有効であった手法を用いても、相場の本体は変わり続けるため、それらには有効性がないということになります。

つまり、そもそも有効な手法自体が理論上存在し得ないということです。

これは、あくまでも仮定での話になりますが、勝てる手法というものが存在したとしましょう。

そうすると、すべてのトレーダーはその手法を用いますので、それが本当であればすべての人がトレードで利益を得られるという事態が起こります。

ですが、相場は売りと買いの双方のオーダーがないと成立しませんので、一方向からの注文ばかりが大量に入ってもそもそも相場として成立せず、相場自体が動かなくなってしまうことになるのです。

「相場の正しい判断とは」

これまでお話しましたように、相場は常に変化し続けるために、同じ手法を用いたとしても利益を出すことができず、むしろ損失が膨らむことになります。

それでは、一体何を指針としてトレードを行えばよいでしょうか?

ここで、私はそのヒントとなることをお話したいと思います。

以前にもお話したことがあると思いますが、相場にはそれを動かすビックプレイヤーが存在します。

それはつまり、相場を動かす主役と言ってもよいほどです。

そして、相場はそのビックプレイヤーによって動かされ、末端のトレーダーは、その動きを察知することでのみ、利益を得ることができるということです。

相場は力関係により、動かされます。

あるプレイヤーが5000億円分の買注文を出したとします。

すると、相場は瞬く間に上昇しますが、次のタイミングで別の大口プレイヤーが1兆円分の売り注文を出せば、今度は瞬く間に急落する事になるのです。

このように、力関係により相場は動かされているのです。

ですから、テクニカルで、こうなったから買いだと思って注文を入れたとしても、次の瞬間に大口の売りが入れば、瞬く間にそのポジションはロスカットされてしまうということです。

テクニカルが機能するかしないかは、市場に参加しているプレイヤーが
テクニカルに忠実なトレードを行うか否かにより決まるのです。

逆から言いますと、多くのトレーダーがこの先相場は上がると思って
買いの注文を大量に入れていた場合、この買い注文をすべてロスカットさせる目的で大量の売り注文を浴びせる大口が存在するということです。

ですから、相場の力関係において、大口がどのような策略に出るのかということを考慮しておかないと手痛い損失を出すことになるということです。

「相場に勝つには」

相場はそもそも大資本家が勝つようにできているのです。

悪く言えば胴元が操作して参加者を負けるようにする仕組みが備わっているということです。

胴元(FXであれば為替業者)からすれば末端のトレーダーがどのポジションを持っているのかが丸見えです。

そして、それらを損切りさせれば利益になりますので、当然その方向に相場を動かすように誘導する訳です。

多くの人が簡単に勝てないのはこのためです。

わかりやすい例で言いますと、相場を上昇させますとそれを見た小口トレーダーが買いポジションを持ちますので、ある程度買いポジションが貯まった地点でそれらを損切りさせるために瞬間的に相場を下落させます。

そして、損切りを完了させてから、再び相場を上昇させるのです。

この操作が酷い時には100pips以上を下落させておいて、大量のロスカットを巻き込み、その後、数分で元の位置まで戻すといったこともあります。

つまり、ロスカット設定を入れていた殆どのトレーダーは損切りさせられた上で、相場自体は上がっているという現状を見せつけられることになります。

もちろん、頻繁にこのような操作をしますと、相場に参加する人自体が減っていくことになり、そうすると大資本家の利益の根源も失うことになりますので、このような大胆な操作は年に数回程度です。

つまり、ほとんどの場合において小口投資家は生かさず殺さず、大口の養分にされてしまうということです。

さて、このような相場の本質を知るということこそが、そもそも負けない投資への考え方を持つ上で重要なことであり、小手先の手法がいかに無意味なものかが理解できたのであれば、ようやくその先へと進む権利を得ることもできるというものです。

次回はさらに具体的に話していきたいと思います。